房総半島から約500km沖、水深6,000m付近の海底をプラスチックごみの集積地と見込み調査した結果、ポリ袋や食品包装等の使い捨てプラスチックが大量に見つかった。 房総半島沖の大深度の海底に広がるプラスチックごみの密度(平均4,561 個 km-2)は、過去に記録された大深度の海底におけるプラスチックごみと比べて2桁も高く、海溝や海底谷など、ごみなどが集まりやすいと考えられる窪地と比較しても高い値を示した。
www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20210330/
筋肉の再生を促進し、萎縮を抑制する血中RNAを発見~筋肉のアンチエイジングや筋ジストロフィーの新規核酸医薬への応用へ~ | 国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター National Center of Neurology and Psychiatry
体を巡る血液の中には、たくさんの種類の細胞外マイクロRNAが存在しています。研究グループは、若いマウスと年老いたマウスの血液中の細胞外マイクロRNAを解析し、若いマウスの血液に多く存在し年老いたマウスの血液では減少する細胞外マイクロRNAの中から、強い筋分化誘導能を持ったmiR-199-3pを発見しました。次に、そのマイクロRNAを人為的に供給できる模擬体、miR199#4合成核酸を設計し、マウスの筋損傷部や萎縮した老齢マウスの筋肉に投与すると、投与した筋線維の断面積が大きくなることがわかりました。さらに、筋ジストロフィー2)のモデル動物であるmdxマウス3)にmiR199#4を投与すると、投与したマウスの筋力が改善することを見出しました。
www.ncnp.go.jp/topics/2021/20210329.html
不要な細胞の除去機構の発見 -核内因子が直接細胞膜に作用する!- | ニュース | 京都大学アイセムス
京都大学アイセムス(物質-細胞統合システム拠点)の鈴木淳教授、圓岡真宏特定助教、Daniel Packwood講師らの研究グループは、京都大学生命科学研究科の原田浩教授、徳島大学の小迫英尊教授と協力し、生体内において不要な細胞を除去する分子メカニズムを明らかにしました。この成果は、3月15日に米国科学雑誌モレキュラーセル誌(セルプレス)にてオンライン公開され、4月1日号に掲載されます。
www.icems.kyoto-u.ac.jp/news/3946/
www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1097276521001350?via%3Dihub
〔2021年3月23日リリース〕ホログラフィック・コンタクトレンズディスプレイの開発〜究極のAR用ディスプレイが実現へ〜 | 2020年度 プレスリリース一覧 | プレスリリース | 広報・社会連携 | 大学案内 | 国立大学法人 東京農工大学
国立大学法人東京農工大学大学院工学研究院先端電気電子部門の高木康博教授の研究グループは、「ホログラフィック・コンタクトレンズディスプレイ」の開発に成功しました。本研究グループが研究を行ってきたコンピューター・ホログラフィー技術を応用することで、コンタクトレンズに内蔵したディスプレイデバイスに表示した画像に対して目が自然にピント合わせすることを可能にしました。この技術はAR技術で用いられるディスプレイの実現に利用することが期待されます。従来のように、ヘッドマウントディスプレイや専用メガネを装着することなく、目の中にコンタクトレンズを入れるだけで、現実世界にデジタル情報を重畳表示できるようになるため、フィジカル空間とサイバー空間を融合した超スマート社会の実現に貢献します。
www.tuat.ac.jp/outline/disclosure/pressrelease/2020/20210323_04.html
語学留学の脳科学的効用 | 東京大学
共同研究において、短期間の語学留学中に脳機能の顕著な変化が生じることを初めて明らかにしました。本研究グループは、東京都渋谷区にあるEF東京校で新たに日本語の習得を始めた外国人留学生を対象にして、約2ヵ月の間隔を空けてリーディングとリスニングのテストを2回行いました。MRI装置(注1)を用いて脳活動を計測した結果、脳の言語野に加えて視覚野において活動が減少しましたが、聴覚野では逆に活動が増加しました。この結果は、言語習得で単に脳が活性化するのではなく、脳機能に変化が生じていることを示すものです。
www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/press/z0109_00002.html
心臓が正しく動くために必要な新しい仕組みを発見―心臓突然死の治療に期待― | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
東京大学医学部附属病院の藤生克仁特任准教授、小室一成教授、および千葉大学大学院医学研究院の真鍋一郎教授らの研究グループは、心臓に存在している免疫細胞に注目して、この細胞が分泌するタンパク質が、心筋細胞どうしの小さな穴を通したつながりに必要であることを世界で初めて発見しました。この免疫細胞や、免疫細胞が分泌するタンパク質をなくしたマウスでは、心筋細胞どうしの同期が失われ、さまざまな不整脈が出現し、わずかなストレスで高率に心臓突然死を起こしました。
www.amed.go.jp/news/release_20210326.html
プレスリリース – 天の川銀河の中心部に「赤ちゃん星の巣」を発見 – アルマ望遠鏡
国立天文台のシン・ルー特任研究員らの研究チームは、アルマ望遠鏡による観測から、天の川銀河の中心部「銀河中心分子雲帯」に隠れた多数の赤ちゃん星(原始星)を発見しました。従来の研究では、この領域は潮汐力や磁場、高エネルギー粒子、頻繁な超新星爆発などの影響を強く受けるために星の誕生には適さない環境だと考えられてきました。今回多数の原始星が発見されたことは、星の形成の基本的物理過程は研究者がこれまで考えていたよりも周囲の環境に影響されにくいことを示しています。
alma-telescope.jp/news/press/cmz-202103
「 不整脈が全身の炎症を起こすメカニズムを解明 」 ― 心筋細胞から放出されたミトコンドリア由来セルフリーDNAが炎症反応を誘導 ― | 東京医科歯科大学
【ポイント】 不整脈の一種である心房細動は、全身の炎症反応を誘導して全身性合併症を起こします。これは以前からよく知られた現象ですが、その原因は不明でした。 心房細動では高頻度に興奮した心筋細胞がセルフリーDNA、特にミトコンドリア由来のセルフリーDNAを放出することが明らかになりました。 セルフリーDNA はマクロファージに取り込まれ、非メチル化 DNA であるミトコンドリア由来セルフリーDNA が TLR9 を介して炎症反応を誘導していました。 血中セルフリーDNA の心房細動の発症・重症化予測マーカーとしての応用と、炎症をターゲットとした新規治療法開発への応用が期待できます。
An epidermal patch for the simultaneous monitoring of haemodynamic and metabolic biomarkers | Nature Biomedical Engineering
Monitoring the effects of daily activities on the physiological responses of the body calls for wearable devices that can simultaneously track metabolic and haemodynamic parameters. Here we describe a non-invasive skin-worn device for the simultaneous monitoring of blood pressure and heart rate via ultrasonic transducers and of multiple biomarkers via electrochemical sensors. We optimized the integrated device so that it provides mechanical resiliency and flexibility while conforming to curved skin surfaces, and to ensure reliable sensing of glucose in interstitial fluid and of lactate, caffeine and alcohol in sweat, without crosstalk between the individual sensors. In human volunteers, the device captured physiological effects of food intake and exercise, in particular the production of glucose after food digestion, the consumption of glucose via glycolysis, and increases in blood pressure and heart rate compensating for oxygen depletion and lactate generation. Continuous and simultaneous acoustic and electrochemical sensing via integrated wearable devices should enrich the understanding of the body’s response to daily activities, and could facilitate the early prediction of abnormal physiological changes.
www.nature.com/articles/s41551-021-00685-1
An epidermal patch for the simultaneous monitoring of haemodynamic and metabolic biomarkers | Nature Biomedical Engineering
Monitoring the effects of daily activities on the physiological responses of the body calls for wearable devices that can simultaneously track metabolic and haemodynamic parameters. Here we describe a non-invasive skin-worn device for the simultaneous monitoring of blood pressure and heart rate via ultrasonic transducers and of multiple biomarkers via electrochemical sensors. We optimized the integrated device so that it provides mechanical resiliency and flexibility while conforming to curved skin surfaces, and to ensure reliable sensing of glucose in interstitial fluid and of lactate, caffeine and alcohol in sweat, without crosstalk between the individual sensors. In human volunteers, the device captured physiological effects of food intake and exercise, in particular the production of glucose after food digestion, the consumption of glucose via glycolysis, and increases in blood pressure and heart rate compensating for oxygen depletion and lactate generation. Continuous and simultaneous acoustic and electrochemical sensing via integrated wearable devices should enrich the understanding of the body’s response to daily activities, and could facilitate the early prediction of abnormal physiological changes.
www.nature.com/articles/s41551-021-00685-1