壊れたDNAを安全に修復するための第一歩を解明 ペプチドを利用しDNA修復系を意のままに操る可能性 | 東工大ニュース | 東京工業大学

DNA鎖が切断された場合、失われた遺伝情報を正確に復元するためには相同組換えが必須である。その際、切断されたDNA末端の二本鎖のうちの一方を削り込むことで、一本鎖DNAを末端に露出させ、そこに相同組換えタンパク質を結合させる必要がある。この一本鎖DNAの形成に重要な役割を果たすのがMre11-Rad50-Nbs1(MRN)よりなるDNAヌクレアーゼだが、この複合体が機能するにはCtp1という制御タンパクにより活性化される必要がある。
研究グループは試験管内の再構成によりCtp1のリン酸化がMRNとCtp1の会合を促すこと、活性化にはCtp1のC末端が必須であることを明らかにした。しかもこの活性化にはCtp1末端を構成するたった15アミノ酸からなるペプチドで十分であった。この知見を応用することで、ペプチドを介して相同組換えの活性化や阻害を細胞レベルで制御できる可能性がある。
www.titech.ac.jp/news/2021/049152.html

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