日本チームのバーチャル宇宙の解析に米国の2チームが挑戦 | 国立天文台(NAOJ)

 宇宙論パラメータを精密に求める際に問題となるのが、解析手法そのものの精度に加えて、人間による先入観です。前者は、解析手法の発案者とは独立に精度を求めることが難しく、客観的な評価が困難であるとされています。後者は、他の観測結果から求められている宇宙論パラメータに近い値を導き出そうとする心理的傾向が、解析の際に働いてしまうとされています。(略)
日本チームが用意した模擬宇宙のデータは、国立天文台の天文学専用スーパーコンピュータ「アテルイⅡ」を使った大規模な重力多体シミュレーションから作り出されました。(略)
米国の2チームはこの模擬宇宙のデータから、それぞれ独自の解析方法によって宇宙論パラメータを導き出しました。(略)
米国の2チームが導き出した値は、おおむね誤差1パーセントの精度で正しく求められていました。(略)
疑似宇宙の宇宙論パラメータが伏せられていたことで、解析する際の先入観を排除できたのです。
www.nao.ac.jp/news/science/2021/20210312-cfca.html

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