体を巡る血液の中には、たくさんの種類の細胞外マイクロRNAが存在しています。研究グループは、若いマウスと年老いたマウスの血液中の細胞外マイクロRNAを解析し、若いマウスの血液に多く存在し年老いたマウスの血液では減少する細胞外マイクロRNAの中から、強い筋分化誘導能を持ったmiR-199-3pを発見しました。次に、そのマイクロRNAを人為的に供給できる模擬体、miR199#4合成核酸を設計し、マウスの筋損傷部や萎縮した老齢マウスの筋肉に投与すると、投与した筋線維の断面積が大きくなることがわかりました。さらに、筋ジストロフィー2)のモデル動物であるmdxマウス3)にmiR199#4を投与すると、投与したマウスの筋力が改善することを見出しました。
www.ncnp.go.jp/topics/2021/20210329.html